- はじめに
- 第9話の基本情報
- 1日目|エンジニア2COからジナがコールドスリープ
- 初日のドクター潜伏は本当に正しかったのか
- ドクターの結果を失っても問題はないのか
- ドクターCOでエンジニアの調査先も狭くなる
- エンジニアは初日にCOすべきだったのか
- ラキオの「ドクターは2日目から仕事」という説明には疑問が残る
- 2日目|沙明の「ジナ黒」で吊り先が決まる
- なぜ沙明の「ジナ黒」は悪手だったのか
- 沙明はジナ白を出した方がよかった
- 沙明の黒結果は決め打ちを後ろへずらしてしまう
- 2日目夜|しげみち襲撃は最悪のケースを避けた良い選択
- グノーシア側には2つの戦い方があった
- SQで護衛成功すると詰む可能性がある
- 3日目|村側はもうエンジニアを決め打つしかない
- ラキオの「なぜSQに投票しなかった?」はおかしい
- ユーリの「コメットがグノーシアならセツ白はおかしい」は成立するのか
- 沙明はコメットのセツ白に関係なく吊られる
- コメットがどこを調査していても3日目の勝負は変わらない
- ユーリの考え方そのものは悪くない
- 3日目夜|ラキオ襲撃は護衛成功を避けるため
- 4日目|2対2となりグノーシア陣営が勝利
- 第9話の勝敗を分けたポイント
- まとめ|第9話は「もっともらしい推理」を疑う回
はじめに
アニメ『グノーシア』第9話では、ユーリが初めてグノーシア側となりました。
今回のゲームは10人戦。グノーシアは3人で、吊り縄は4回しかありません。
つまり、人間側が村人を2回コールドスリープさせてしまえば、その時点でほぼ敗北が決まる非常に余裕のないゲームです。
実際、第9話では初日に村人のジナがコールドスリープされ、3日目には本物のエンジニアであるSQまで追放。最後はユーリとコメットが生き残り、人間側と2対2になったことでグノーシア陣営が勝利しました。
しかし、人狼ゲームとして振り返ると、単純に「ユーリの説得が成功した回」と整理するだけでは十分ではありません。
今回注目したいのは、
-
なぜドクターは初日にCOした方がよかったのか
-
沙明の「ジナ黒」はなぜグノーシア側にとって悪手だったのか
-
しげみち襲撃はなぜ優秀だったのか
-
ラキオの「なぜSQに投票しなかった?」という疑いは成立するのか
-
ユーリの「コメットがグノーシアならセツ白はおかしい」という推理は本当に正しかったのか
という点です。
作中ではもっともらしく聞こえる発言も、盤面を整理すると違った見え方をします。
今回はストーリーを追うだけではなく、人狼ゲームとして第9話の勝敗を分けたポイントを詳しく考えていきます。
前回の記事はこちら
- はじめに
- 第9話の基本情報
- 1日目|エンジニア2COからジナがコールドスリープ
- 初日のドクター潜伏は本当に正しかったのか
- ドクターの結果を失っても問題はないのか
- ドクターCOでエンジニアの調査先も狭くなる
- エンジニアは初日にCOすべきだったのか
- ラキオの「ドクターは2日目から仕事」という説明には疑問が残る
- 2日目|沙明の「ジナ黒」で吊り先が決まる
- なぜ沙明の「ジナ黒」は悪手だったのか
- 沙明はジナ白を出した方がよかった
- 沙明の黒結果は決め打ちを後ろへずらしてしまう
- 2日目夜|しげみち襲撃は最悪のケースを避けた良い選択
- グノーシア側には2つの戦い方があった
- SQで護衛成功すると詰む可能性がある
- 3日目|村側はもうエンジニアを決め打つしかない
- ラキオの「なぜSQに投票しなかった?」はおかしい
- ユーリの「コメットがグノーシアならセツ白はおかしい」は成立するのか
- 沙明はコメットのセツ白に関係なく吊られる
- コメットがどこを調査していても3日目の勝負は変わらない
- ユーリの考え方そのものは悪くない
- 3日目夜|ラキオ襲撃は護衛成功を避けるため
- 4日目|2対2となりグノーシア陣営が勝利
- 第9話の勝敗を分けたポイント
- まとめ|第9話は「もっともらしい推理」を疑う回
第9話の基本情報
今回のゲームは10人戦です。
役職の内訳は以下の通りでした。
-
グノーシア:ユーリ、コメット、沙明
-
エンジニア:SQ
-
偽エンジニア:コメット
-
ドクター:セツ
-
偽ドクター:沙明
-
守護天使:しげみち
10人でグノーシアが3人の場合、コールドスリープできる回数は4回です。
そのため、人間側が使えるミスは基本的に1回だけ。
村人を2回コールドスリープさせれば、グノーシアをすべて処理する前に人数を追いつかれてしまいます。
守護天使の護衛成功によって吊り縄が増える可能性もありますが、今回は護衛成功が起きなかったため、4縄3人外のままゲームが進みました。
1日目|エンジニア2COからジナがコールドスリープ
1日目、エンジニアとしてSQとコメットがCOします。
初日はまだ調査結果がないため、2人とも結果は持っていません。
一方で、ドクターのセツと沙明、守護天使のしげみちはCOしませんでした。
その後、セツが参加者に順番に発言を促していく中で、コメットが動揺します。
そこでユーリがコメットを擁護し、エンジニア候補ではなくグレーからコールドスリープさせることを提案しました。
ラキオもその意見に同調し、なぜ初日にエンジニア候補を吊る必要がないのかを詳しく説明します。
結果、初日はジナがコールドスリープされました。
夜の襲撃ではオトメが消滅します。
初日のドクター潜伏は本当に正しかったのか
今回、個人的に最初に気になったのが、ドクターを初日にCOさせなかったことです。
10人3グノーシアで吊り縄は4回。
この配役では、村人を1人吊っただけで残り3縄3人外になります。
つまり初日にグレー吊りを行い、村人を吊ってしまった場合、それ以降は基本的に一度も間違えることができません。
実際、今回も初日に村人のジナがコールドスリープされたため、2日目以降は非常に厳しい進行となりました。
個人的には、今回のような盤面では、ドクターを初日にCOさせ、2人出たらローラーする方が安全だったと考えています。
ドクターローラーなら必ず1人外を処理できる
仮に初日からセツと沙明がドクターとしてCOしたとします。
そして、
1日目:ドクター候補を1人吊る
2日目:残ったドクター候補を吊る
と進めれば、2縄を使って確実に1人外を処理できます。
どちらが本物なのかを見抜く必要はありません。
本物と偽物を両方吊れば、必ずグノーシアが1人含まれているからです。
今回のように吊り余裕が1しかない盤面では、この「必ず1人外を落とせる」という安全性が非常に大きいと思います。
決め打ちを2日目から3日目に遅らせられる
今回、沙明は2日目にジナ黒を出しました。
その結果、
「ジナと沙明のどちらかで必ず1人外が落ちる」
という構図ができたため、村側は2日目に沙明を比較的安全に吊ることができました。
しかし、これは沙明が黒結果を出してくれたから成立した進行です。
仮に沙明がジナ白を出していた場合、あるいはエンジニアの調査結果がドクター候補に当たらず、セツと沙明の真偽を確定できなかった場合、村側は2日目から役職の真偽を決めなければならない可能性があります。
初日に村人を吊っている以上、その決め打ちに失敗すればほぼ敗北です。
一方、初日からドクターをCOさせてローラーすれば、2日間は吊り先を固定できます。
そのため、重要な決め打ちを2日目ではなく3日目まで遅らせることができます。
情報が少ない段階で決め打つ必要がなくなる。
これがドクターローラーの大きなメリットです。
ドクターの結果を失っても問題はないのか
「本物のドクターまで吊ったら、その後の判定結果が見られなくなるのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、今回のCO状況であれば、そこは大きな問題にならないと考えています。
仮に初日から、
-
エンジニア2人
-
ドクター2人
がCOした場合、役職CO者4人の中にグノーシアが2人います。
つまり、残るグレーの中にいるグノーシアは1人だけです。
そのため、
-
1日目・2日目:ドクターローラー
-
3日目:エンジニア決め打ち
-
4日目:グレーに残った最後の1人外を探す
という進行を取ることができます。
3日目のエンジニア決め打ちを外せば負け。
4日目に最後のグノーシアを見抜けなくても負け。
結局、この2回の判断が勝敗を左右します。
そのため、途中でドクターが誰を黒と判定したのかという情報は、最終的な進行ではそれほど重要ではありません。
ドクター結果を残すことよりも、序盤で確実に1人外を処理し、決め打ちを後ろへずらす方が価値は高いと思います。
ドクターCOでエンジニアの調査先も狭くなる
ドクターを初日にCOさせるメリットは、吊り進行だけではありません。
セツと沙明が初日からドクターとして表に出れば、エンジニアはこの2人を調査候補から外しやすくなります。
その分、グレーを調査できる可能性が高くなります。
今回、2日目のエンジニア結果は、
-
SQ:セツ白
-
コメット:セツ白
でした。
これによってセツは確定白になりましたが、グレーへの情報は一つも増えていません。
3日目にはエンジニアを決め打たなければならないにもかかわらず、SQとコメットを比較するための情報や、グレーを狭める情報があまり残らなかったわけです。
初日からドクターを表に出しておけば、エンジニアの調査先をグレーに向けやすくなります。
この点でも、ドクターCOには大きな意味があったと思います。
エンジニアは初日にCOすべきだったのか
一方、エンジニアについては、個人的には初日COでも潜伏でも成立すると考えています。
初日COのメリット
本物のエンジニアしか出なければ、その時点で真エンジニアが確定します。
守護天使はそこを守り続ければいいため、非常に強い形になります。
2人出た場合でも、護衛候補は基本的にSQかコメットの2択になります。
守護天使目線では護衛先を絞りやすくなります。
また、役職COを増やすことでグレーを狭められる点もメリットです。
潜伏するメリットもある
一方で、エンジニアが初日に出ないことにも意味があります。
本物のエンジニアが誰なのかグノーシア側に分からないからです。
仮に初日にSQとコメットがCOしていれば、グノーシア側は、
「守護天使はエンジニア候補を守っている可能性が高い」
と予想できます。
その場合、グレーを襲撃すれば比較的安全に襲撃を通せます。
逆にエンジニアが潜伏している場合、グレーの中に本物のエンジニアが混ざります。
さらに、守護天使も役職者ではなくグレーを守る可能性が高くなるため、グノーシア側から見ると襲撃先を読みづらくなります。
ただし、守護天使側も護衛候補が多くなるため、護衛は難しくなります。
つまりエンジニアの初日COについては、
-
COすれば護衛しやすい
-
潜伏すれば襲撃されにくい
というメリット・デメリットがあります。
そのため、エンジニアは初日COでも潜伏でも、どちらにも理由があると思います。
ラキオの「ドクターは2日目から仕事」という説明には疑問が残る
ここで、初日のラキオの説明についても触れておきたいと思います。
ラキオは、ドクターが初日に出ない理由について、
「ドクターが役割を果たすのは2日目からだから、初日に出る必要はない」
という趣旨の説明をしています。
しかし、この説明には少し疑問があります。
なぜなら、同じ理屈をエンジニアにも当てはめることができるからです。
今回のエンジニアは初日に調査結果を持っていません。
実際に結果を報告できるのは2日目からです。
そのため、
「役職として仕事が始まるのは2日目だから、初日は潜伏すべき」
という理由だけでドクター潜伏を説明するのであれば、エンジニアも同じように潜伏させるべきだという話になります。
もちろん、実際にはエンジニアとドクターでは初日COの意味が違います。
エンジニアは初日に出れば守護天使が護衛しやすくなる一方、本物が襲撃されれば調査結果を一つも残せない危険があります。
逆に潜伏すれば、グノーシア側から本物を狙いにくくできます。
一方、ドクターは今回のような盤面なら、初日に2人出た時点でローラーという明確な安定進行を作ることができます。
つまり重要なのは、
その役職が何日目から能力を使えるのか
ではなく、
初日にCOすることで盤面にどのようなメリットが生まれるのか
です。
その意味では、ラキオの「2日目から仕事だから出る必要がない」という説明だけでは、ドクター潜伏の根拠としては少し弱かったと思います。
2日目|沙明の「ジナ黒」で吊り先が決まる
2日目。
まずドクターとしてセツと沙明がCOします。
結果は、
-
セツ:ジナ白
-
沙明:ジナ黒
でした。
続いてエンジニア結果が発表されます。
-
SQ:セツ白
-
コメット:セツ白
両エンジニアから白を出されたことで、セツは確定白になりました。
最終的に、沙明がコールドスリープされます。
しかし、ここで重要なのは、
セツが確定白になったから沙明が吊られたわけではない
という点です。
実際には、沙明が「ジナ黒」と言った時点で、村側はかなり安全に沙明を吊れる状態になっていました。
なぜ沙明の「ジナ黒」は悪手だったのか
村側から考えてみます。
セツが本物なら、
-
ジナは白
-
沙明が偽物
です。
一方、沙明が本物なら、
-
ジナが黒
-
セツが偽物
です。
ここで沙明を吊った場合、
セツ真なら沙明が人外。
沙明真なら、すでに前日にジナという人外が落ちています。
つまり、
ジナと沙明の2人の中に必ず1人外がいる
ことになります。
そのため、2日目に沙明を吊れば、必ず1人外を処理した状態で3日目へ進めます。
吊り縄に余裕のない村側にとって、これは非常に大きなメリットです。
一方、セツを吊るのは危険です。
もしジナが村人で、さらにセツが本物だった場合、村側を2回連続で吊ることになります。
10人3グノーシアでは、それだけでほぼ敗北です。
最悪のケースを避けるなら、沙明吊りが最も安定します。
つまり沙明は、自分からジナ黒を出したことで、
自分自身を2日目の安定吊り位置にしてしまった
わけです。
沙明はジナ白を出した方がよかった
グノーシア側の視点では、個人的にはジナ白の方が強かったと思います。
仮にセツも沙明もジナ白を出した場合、村側は、
「どちらのドクターが本物なのか」
という判断を早い段階で迫られます。
初日に村人を吊っている以上、2日目から間違えられません。
情報が少ない段階で決め打ちを迫れるため、グノーシア側としては村側のミスを期待できます。
一方、ジナ黒を出したことで、
「とりあえず沙明を吊れば必ず1人外落ちる」
という安全な進行を村側に与えてしまいました。
今回の盤面では、沙明の黒結果に大きなメリットは見当たりません。
むしろグノーシア側が村に安定進行を与えた形になっています。
沙明の黒結果は決め打ちを後ろへずらしてしまう
さらに、沙明のジナ黒にはもう一つ問題があります。
今回はSQとコメットがともにセツ白を出したため、セツが確定しました。
では、もしエンジニアの調査結果がセツに当たっていなかったらどうなったでしょうか。
2日目は先ほど説明した理由から沙明を吊ります。
そして3日目はエンジニア決め打ちです。
ここで本物のエンジニアを残すことができれば、その調査結果を使ってグレーを狭められます。
セツが本物の場合、
-
ジナは村人
-
沙明がグノーシア
-
偽エンジニアが1人
-
グレーにもう1人グノーシア
という構図になります。
一方、セツが偽物の場合、
-
ジナがグノーシア
-
沙明が本物
-
セツがグノーシア
-
偽エンジニアが1人
となるため、グレーにはグノーシアが残っていません。
つまり最終的には、
セツが本物で、グレーに最後のグノーシアがいるのか
それとも、
セツ自身がグノーシアなのか
を判断する必要があります。
ただし、その判断を3日目に急ぐ必要はありません。
先にエンジニアを決め打ち、本物の調査結果を使ってグレーを狭めてから、4日目にセツと残ったグレーを比較できます。
沙明がジナ黒を出したことで、自分の真偽を最終的に判断するタイミングを後ろへずらし、村側に情報を増やす時間を与えてしまうわけです。
この意味でも、沙明の黒結果はグノーシア側にとってもったいない選択だったと思います。
2日目夜|しげみち襲撃は最悪のケースを避けた良い選択
沙明がコールドスリープされた夜、グノーシアはしげみちを襲撃します。
結果的にしげみちは守護天使だったため、グノーシア側にとって大成功の襲撃となりました。
ただし、「しげみちが守護天使だと見抜いたから噛んだ」とは限りません。
重要なのは、護衛成功した場合の最悪の展開を避けたことです。
グノーシア側には2つの戦い方があった
この時点でグノーシア側には、大きく分けて2つの方針が考えられます。
1つは、本物のエンジニアであるSQを襲撃し、調査結果を消して、グレーにいるユーリが逃げ切る戦い方。
もう1つは、SQとコメットを両方残し、3日目のエンジニア決め打ちでコメットを信用させる戦い方です。
後者を選ぶなら、役職者を噛む必要はありません。
むしろ役職者を襲撃して護衛成功されることの方が危険です。
SQで護衛成功すると詰む可能性がある
仮にグノーシアがSQを襲撃し、しげみちがSQを護衛していたとします。
護衛成功が起これば、SQが本物のエンジニアだと非常に強く判断できます。
そうなればコメットは偽物。
さらにSQが出したセツ白も信用できるため、セツも白くなります。
そのうえSQは次の日も調査結果を残せます。
仮にその結果がラキオ白だったとします。
さらにしげみちが守護天使COすれば、
-
セツ
-
SQ
-
ラキオ
-
しげみち
までかなり白くなります。
残るグレーはユーリと夕里子。
3日目にコメットを吊れば残り1人外。
さらにSQはもう一度調査できるため、ユーリか夕里子のどちらかを調査すれば、最後のグノーシアまでほぼ特定できます。
つまり、
真エンジニアで護衛成功が起き、なおかつエンジニアが守護天使以外のグレーを調査していた場合、グノーシア側は詰む可能性が非常に高い
わけです。
その最悪の展開を避けるなら、役職者ではなくグレーを襲撃する判断は合理的です。
グレーで護衛成功が起きたとしても、エンジニアの真偽が確定するわけではありません。
決め打ちさえ勝てれば、まだグノーシア側には勝ち筋が残ります。
その意味で、グレーのしげみち襲撃は良い選択でした。
しかも結果的には守護天使本人を襲撃しています。
護衛成功する可能性を完全に消したという意味でも、大成功だったと思います。
3日目|村側はもうエンジニアを決め打つしかない
3日目。
この時点で村側は、ジナと沙明に2縄を使っています。
ジナは村人、沙明はグノーシアだったため、
4縄のうち2縄を使い、
-
村人1人
-
グノーシア1人
が落ちています。
残りの吊り縄は2回。
残るグノーシアも2人です。
つまり、ここからは2回連続でグノーシアを吊らなければ勝てません。
3日目はもう、
SQとコメットのどちらが本物のエンジニアなのかを決め打つしかない
状況です。
この決め打ちに負けた時点で、人間側の敗北がほぼ確定します。
そして、この重要な場面でラキオがコメットを疑い始めます。
ラキオの「なぜSQに投票しなかった?」はおかしい
ラキオが問題視したのは、1日目のコメットの投票です。
コメット目線ではSQが偽エンジニアなのだから、
「なぜ初日にSQへ投票しなかったんだい?」
という疑いです。
一見するともっともらしく聞こえます。
しかし、これは1日目の進行と噛み合っていません。
1日目、ユーリが、
エンジニア候補ではなくグレーから吊ろう
と提案しました。
そしてラキオもその意見に同調し、グレー吊りの理由を詳しく説明しています。
つまり、ラキオ自身も「今日はSQやコメットではなく、グレーに投票する」という進行を支持していました。
その状況でコメットだけがSQへ投票しても、SQを吊れる可能性はほとんどありません。
村全体がグレーに投票する方針なら、SQに入るのは基本的にコメットの1票だけです。
最多票を集められない以上、その1票は吊りにほとんど影響しません。
それならコメット目線で怪しいグレーへ投票した方が合理的です。
その人物が吊れれば、翌日の調査候補を1人減らせます。
さらに、
「コメットは初日にこの人物を怪しんでいた」
という投票情報も残ります。
一方、SQへ投票したところで、
「コメット目線では対抗のSQが偽物だと思っています」
という情報しか増えません。
これは投票を見るまでもなく全員が分かっていることです。
コメット目線でSQが偽物なのは当然だからです。
もし初日の方針が、
「今日はエンジニア候補から吊ろう」
だったのに、コメットだけグレーへ投票していたのであれば怪しいでしょう。
しかし今回は逆です。
コメットは、ラキオ自身も支持したグレー吊りという進行に従っています。
それを翌日になって疑い要素として使うのは、一貫性を欠いていると思います。
ユーリの「コメットがグノーシアならセツ白はおかしい」は成立するのか
続いてユーリが、コメットを信用する方向の推理を展開します。
要点は、
「コメットがグノーシアなら、なぜセツを白くしたのか」
というものです。
コメットがグノーシアなら、セツは本物のドクターです。
そこへコメットまで白結果を重ねてセツを確定させれば、味方である沙明が吊られてしまう。
グノーシアが自分から仲間を追い込むのは不自然。
だからコメットは本物なのではないか。
このような考え方です。
村側はこの推理に納得し、本物のエンジニアであるSQをコールドスリープさせました。
しかし、盤面を整理すると、この推理には大きな問題があります。
沙明はコメットのセツ白に関係なく吊られる
最大の問題は、
コメットがセツ白を出したから沙明が吊られたわけではない
という点です。
先ほど説明した通り、沙明がジナ黒を出した時点で、
「ジナと沙明の2人の中に必ず1人外がいる」
という状況が完成しています。
そのため、コメットがセツ以外を調査していたとしても、2日目の沙明吊りは変わりません。
例えばコメットが、
-
ラキオ白
-
夕里子白
-
しげみち白
を出していたとしても、沙明を吊る進行は成立します。
つまり、
「コメットがセツを白くしたせいで仲間の沙明が吊られた」
という因果関係そのものがありません。
沙明は自分のジナ黒によって、自分自身を安全な吊り位置にしてしまったのです。
コメットがどこを調査していても3日目の勝負は変わらない
さらに3日目の決め打ちまで考えると、コメットがセツ白を出したこと自体が勝敗に大きな影響を与えているわけではありません。
仮に3日目にコメットが吊られた場合。
その瞬間、SQが本物のエンジニアとして扱われます。
SQはすでにセツ白を出しているため、コメット自身がセツを調査していなくても、セツは本物だと判断できます。
逆にSQが吊られれば、今回と同じようにグノーシア側が勝利します。
つまりグノーシア側にとって重要なのは、
コメットがどこに結果を出すのかではなく、3日目のエンジニア決め打ちに勝てるかどうか
です。
コメットのセツ白を、
「グノーシアなら仲間を売る不自然な行動」
と評価するのは難しいと思います。
ユーリの考え方そのものは悪くない
ただし、ユーリの発想そのものが悪いわけではありません。
「もしこの人物がグノーシアなら、こんな不利な行動を取るだろうか?」
という考え方は、人狼ゲームでは非常に重要です。
例えば、
「グノーシアならこの行動をするメリットが薄い」
「だから逆に、この人物は村側なのではないか」
と考える方法です。
行動のメリット・デメリットから役職を推測すること自体は、非常に有効な考え方です。
今回の問題は、その前提となっている、
「コメットのセツ白が沙明を追放させた」
という認識が間違っていたことです。
そのため、ユーリの発言を「優れた推理だった」と評価するのは違うと思います。
より正確には、
考え方の型は良かったが、今回の盤面には当てはまっていなかった
という評価です。
結果としてユーリの発言は村を納得させ、SQを吊ることに成功しました。
しかし、これはユーリが完璧なロジックで村を騙したというよりも、村側がそのロジックの前提の間違いに気づけなかったことの方が大きいと思います。
3日目夜|ラキオ襲撃は護衛成功を避けるため
SQがコールドスリープされた夜、グノーシアはラキオを襲撃します。
この時点で重要なのは、
「なぜ夕里子ではなくラキオだったのか」
という細かい違いではありません。
最も重要なのは、
護衛成功を起こさせないこと
です。
セツは確定白なので、もし守護天使が生きているなら護衛されやすい位置です。
一方、ラキオや夕里子のようなグレーは、セツより護衛率が低いと考えられます。
さらに、そのグレー本人が守護天使だった場合、その人物への襲撃は必ず成功します。
守護天使は自分自身を護衛できないからです。
そのため、確定白のセツを狙うよりも、ラキオや夕里子のようなグレーを襲撃する方が護衛成功を避けやすいと考えられます。
実際には守護天使のしげみちはすでに襲撃されています。
しかし、グノーシア側はそれを知りません。
そのため、結果論ではなく襲撃方針として見ても、ラキオを狙った判断は妥当だったと思います。
4日目|2対2となりグノーシア陣営が勝利
ラキオへの襲撃が成功し、4日目。
この時点で生き残っているグノーシアは、
-
ユーリ
-
コメット
の2人です。
一方、人間側も残り2人。
グノーシアでは、人間側とグノーシア側の人数が同数になった時点でグノーシア陣営の勝利となります。
そのため、2対2になった時点でゲーム終了。
沙明はすでに2日目にコールドスリープされていますが、ユーリとコメットの2人が最後まで生き残り、グノーシア陣営が勝利しました。
ユーリにとっては、初めてグノーシア側として参加したゲームでの勝利となります。
第9話の勝敗を分けたポイント
第9話を人狼ゲームとして振り返ると、勝敗を分けたポイントは3日目の決め打ちだけではありません。
まず村側は、初日にドクターをCOさせず、グレー吊りを選択しました。
そこで村人のジナを吊ったことで、早い段階からノーミスに近い進行を要求されます。
さらに、エンジニアの調査結果がドクターのセツに重なったことで、グレーを狭める情報も十分には増えませんでした。
一方、グノーシア側の沙明はジナ黒を出したことで、
「沙明を吊れば必ず1人外処理できる」
という安定進行を村側に与えてしまいます。
これはグノーシア側の明確なマイナスでした。
しかし、その後の3日目では村側がさらに大きな判断ミスをします。
ラキオは、自分自身も支持した初日のグレー吊り方針に従ったコメットを、
「なぜSQに投票しなかった?」
と疑いました。
そしてユーリは、
「コメットがグノーシアなら、仲間の沙明を追い込むセツ白は不自然」
という推理を提示します。
しかし実際には、沙明吊りはコメットのセツ白とは関係なく決まっていました。
村側はその前提のズレを見抜けず、本物のSQをコールドスリープさせてしまいます。
つまり第9話は、
グノーシア側が完璧な立ち回りで村を騙し切ったゲームというより、グノーシア側にもミスがありながら、最後は村側が誤ったロジックを受け入れて決め打ちを外したゲーム
と見る方が近いと思います。
まとめ|第9話は「もっともらしい推理」を疑う回
第9話は、グノーシア側が完璧に村を騙したゲームというより、両陣営にミスがある中で、最後に村側が決め打ちを外したゲームだったと思います。
特に印象的なのは、ユーリの「グノーシアならこんな不利な行動はしない」という考え方です。発想そのものは悪くありませんが、今回は「コメットのセツ白によって沙明が吊られた」という前提が成立していませんでした。
人狼ゲームでは、もっともらしい発言だから正しいとは限りません。前提となる盤面認識まで確認しなければ、正しい考え方から間違った結論にたどり着くこともあります。
その意味で第9話は、「推理の形」だけではなく、その推理が本当に盤面とつながっているのかを見る重要性が描かれた回だったと思います。
ちなみに、今回のラキオは初日と3日目で少し論理の一貫性を欠いていました。
個人的には、第9話のラキオは少し体調が悪かったということにしておきます。第10話では、いつものロジックを取り戻してくれることに期待しましょう。

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